【織り初心者向け】多重組織の考え方を教えます!

weaving

こんにちは、SHOCKMANです。

手織り、もしくは織りに関する仕事をし始めた方にとって、壁となってくるものが

多重組織


いまいち理解できないから、スルーしてしまっているという方多いはず。

僕もその一人でした。

今はテキスタイルのプロとして、自由自在に織物を創っています。

いろんな織り方ありますが、

多重組織を理解できれば、作れる織物の幅がずいぶんと広がるのです!(二つの意味で)


基本的な考え方さえ押さえれば、3重、4重、もっと複雑な多重組織も組むことができます。

(手織りの場合、枠による制限はありますが。)

ぜひ、ここでモヤモヤをスッキリさせて、ネクストステージに進みましょう!

スマホアプリを活用しよう!

今回は、「myWeave」というスマホアプリを使って紹介していきます。(iphone用なんですが。)
自分で作った組織が3Dで表示されるので、とってもわかりやすいんです!
本業で織りをやっている僕も、たま〜にですが使うときがあります。

テキスタイルアイデア

便利なんだけれども、こんな感じで紙にサラッと組織書けるぐらいにならないと使いこなせないでしょう。


そのためにも、ここで考え方を理解しましょう。

僕の場合、
紙上と頭で多重組織を考えていると、たまにパニックになる時があります。汗

そんな時、アプリを併用して整理するようにしています。

二重組織で理解する。

二重組織図

まず、これが平織の二重織り組織図です。
組織を作る上でのルール上、赤く塗り潰されたところがタテ糸の上がりです。

多重組織を理解する上で、一番わかりやすいので、今回はこの組織を作っていきましょう。
織物用語では、「風通」とも呼びます。

どのように作るのかを理解しながらということが大事です!

順に説明していきます。

二重織り組織の考え方1

アプリを開くとマスの数を設定する画面にいくので「4×4」を指定します。

なければ、手書きで紙に書いて下さい。

x・y軸の端に1と2を交互に書いてください。

1)タテとヨコの1の交点だけで、平織りを作ります。

つまり、1で交わる4点の中で、対角の2点を塗り潰します。

二重織り組織の考え方2

2)同様に、タテ・ヨコ2の交点で平織りを作ります。

1と同じように2点塗りつぶします。

二重織り組織の考え方3

二重組織は上と下、別々で糸が絡み合います。そのために、1と2を分けました。

ということは、
下の糸が上にいくこと有り得ません。

タテを作る2の糸がヨコを作る1の糸の上にいくことがないということなんです。
その交点をすべて塗りつぶせば1と2は分断されます。

3)タテの2ヨコの1の交点をすべて塗り潰す。

はい、これで二重織り組織ができました!

3Dで見てみましょう。

二重組織3D

3DWeaveを押せば、こんな画面が出ていきます。

見てわかるように、この組織は上と下で別々に糸が絡んでいます。

繋がっていないので、同時に2枚の布を作っていることになります。
(密度は半分になりますけど。)

初めて組織図を見ただけでは、こんな風に糸が絡むとは想像できないですよね。

織り組織図は、柄を表しているわけではないということです!

あくまでも、タテ糸の上がりを表したものだということを理解しましょう。

多重組織の考え方|まとめ

考え方のおさらいです。

上と下が分かれている組織の場合は、
下を作るタテ糸は、上を作るヨコ糸の上にいくことはない!ということです。

慣れてきたら、表を書くとき何も考えずに3)の塗り潰す行動になりますよ。

ここの考え方が理解できれば、織物バリエーション増えること間違いなしです!

袋状の織物を作ったり、倍幅の織物にして大判のストールを作ることだってできますから。

また、平織りだけではなく考え方の応用を利かせていけば、綾織・朱子織りの二重組織も組むことができます。

下の参考記事に、僕が作った多重組織のテキスタイルを載せています。

ジャカード織機でなければ、ここまで複雑なもの作れないんですけど、

テキスタイルの可能性という意味で参考までに!


兎にも角にもまずは、二重組織をサラッと書けるようになりましょう!


以上、多重組織の考え方でした!

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