100色ストール

textiles

「こんなタテ糸準備できるとこなんてないっしょ?」
をカタチにしました!!

タテ糸を準備することを整経と言いますが、繊維業界では基本的に分業です。
なので、整経屋さんにお願いしてタテを巻いてもらうのが一般的です。
僕の所属する「創作工房糸あそび」では、工房内に整経機を持っています。
つまり、冒頭のセリフは自分で回収するんです。

整経屋さんが嫌がるor できないと言うこともやることで、オリジナルのタテが作れるのです!

まっ、僕がやるんで、、、
オリジナルなモノが創れるのであれば、苦難上等やるに決まってるっ。

世界に一つだけのタテ

多彩なシルクの糸

まずは、生糸や絹紡の色糸たちを持ってきて、選抜大会。(脳内で行われます)
色の選択も、トーンを揃えたり、あえて濃淡をつけてみたり、自分のその時のイメージでチョイスしていきます。

選抜されるシルクの糸たち

こんな感じで、ベースの色をいくつか決めてトーンの差をつけてみようかと思います。
僕の好きな色味からなくなっていくわけなんで、欲しい色味の糸量足りなくて使えないこと多いです。

糸をワインダーにかける


このときに、必要なタテ糸の糸量を計算して、それにあった重さに分けていきます。

砂場に糸を並べて整経準備をする

糸の準備ができれば、配置です!

配置次第で雰囲気はガラッと変わります。
濃い色を寄せれば、タテシマが強調されるし、グラデーションぽくボカすこともできます。
隣合う色のバランスも考えて配置をしていきます。
全ては僕のセンスで決まるのだ〜(ドヤ)

今回は色味に軽さを出したいので、間に染めていない生糸を差し込んで整経します。

100色ストール整経中

こんな感じになりました!
整経中の色味なので、織るとまた違った見え方になりますが。

100色ストール整経中2

糸質がビミョーに違うのを集めて整経しているもので、なかなか難しかった。汗
なんとか、試行錯誤して調整をしつつフィニッシュ!

毎回、配色・配置を決めてタテを整経しているので、今回分はもう一生できないんです。
再現性はないけれど、整経機を持っているからこその「あそび」なんですネ。

一期一会な布

苦労して準備したタテ糸を織機にかけて、繋いで織り始めます。
ジャカード織機にかけているので、データを作りさえすれば、どんな柄でも織ることができます。

100色ストールの柄はいくつかあるのですが、今回また別に作ってみました!

100色ストール織り柄1

織りの組織を柄にしてみました!
なかなかいい感じ〜♪

100色ストール織り柄2

ヨコ糸ブラックバージョン!
なかなか渋くて、タテの白が効いている!
これだったらメンズもありっす。

100色ストールブルー

ヨコ糸にマリンブルーシルクを打てば、こんな感じ〜!
柄も変わって、見え方全然違いまっす。
シルクならではの光沢もグッドです。

布力

オリジナルのタテに、変幻自在のヨコ。
創れるものは無限です!
他と違うものを作ろうと思えば、労力・時間・頭を使います。
ひねりにひねって、唸りに唸りながら作ることもしばしばです。。もちろん。

ここにしかない、ここだからできる。

当工房だからこそ創り出せる、糸あそび全開のあそびなんです!


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