「生地の風合いってなに?」
と聞かれると、・・・な人案外多いと思います。
今回は、その質問にアンサー!
どうも、SHOCKMANです。
僕は、京都北部にある創作工房糸あそびにて、テキスタイルを創っています。
よくショップに行くと耳にする「このストールは柔らかくて、とっても風合いがいいんです〜」なセリフ。
『柔らかい=風合いがいい』という意味合いで使ってませんか?
それだけだと思っていたら、恥ずかしいですよ〜。
「テキトーに言ってんなぁ〜」って思ってしまいます。
日頃何気に使われている”風合い”について、作り手目線でお話していきます!
風合いとは?
辞書を引くとこんな風に書いてある。
手触りや肌ざわり、着心地など、人がものに触れた時に感じる材質感のことである。
ということは、感じた人が思う主観的な意見だということですね。
「風合いがいいんでオススメです!」
だと、なんだか一方的な言い方になると思いませんか?
風合いがいいかどうかは、お客さん側の判断だと思うからです。
その人が求めている感触であれば、”いい風合い”となるんだと思っています。
そこで初めて風合いの共有ができるので、最初から主観的な意見を言うのはおかしいだろってのが僕の意見!
風合いは誰に
求めている風合いは、人それぞれです。
お客さんと生地を作るときは、サンプル生地をベースに求めている要素を引き出していきます。
これより柔くしたい、もう少しシッカリさせたい。
もっとドライな感じにしたい、ズッシリさせたいなどなど色々です。
求めている風合いに近づけて行くのは、「機屋(はたや)」と呼ばれる僕らの仕事の1つなんです。
それを具現化するために、「糸をどうしよう」、「ヨコ糸の打ち込みをどうしよう」、「織り組織をどうしよう」と考えて作っています。
機屋さんの中には、「うちはシャトル織機で織っているから風合いいいですよ」という人います。僕的には、すごく引っ掛かる言い方なんですよね。
シャトル織機で織ることで、何がいいのか?の部分が説得材料なのになぜ言わない!
(この理由も色々あるんですけど、知りたい方はこちらから)
そもそも、最初に言ってるように、風合いがいいかはお客さんの判断なので!と思うんです。
まとめ
生地の風合いはその人が求めているものによるので、”柔らかさ”だけではない。
色々な判断要素の中で決まってくるのです。
なので、織りはものすごく経験値に左右される部分があるのです。
ショップ店員さんも、流しで使う売り文句ではなく、「なぜこう言う風合いなのか?」の部分をもっと掘り下げて知ってもらいたいなと思います。
以上、SHOCKMANレポート