まるでニットなオリの生地

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今回は、タテ糸にウールを掛けて、荒い組織で織ってみます!

荒い織り

こんな感じで、かなり荒い!
上部にある筬の入れ方を変えることによって、スキマの空いたタテになっていきます。
&ヨコ糸に空打ちを入れて、ヨコにもスキマを作っていくとこんな織りの表現もできます。
もちろん、スキマが空いていても交差している部分は絡むよう組織を組んでいます。

荒い組織黒バージョン

ヨコ糸も何種類か打ってみます!
・タテと同じウールの糸(生成り)
・単糸のウール(黒)
・シルクの糸(薄ブルー)
スキマも等間隔なので、どれもタテ糸と同じくらいの太い糸をチョイスしてみた。
糸が太くなると、摩擦抵抗が大きくなる分滑りにくく織りにくい!
色々と工夫をしながら、織り進めていきます。

織りあがったので、加工に出します。
織っただけの状態を、「生機」と言いますが、加工を通すことで糸が馴染んだり、締まったり、膨らんだり縮んだり、することで表情も変わってきます。
なので、作り手としてはこの時が一番ワクワクするポイントなんです。

荒い組織の生地、加工上がり

タテ・ヨコ同じウールの生機、こんな仕上がりになりました!
すごくふっくらしています。
オリだけど、ニットみたいで不思議ー。
写真でも伝わると思いますが、加工前後で雰囲気ガラッと変わってますよね。

荒い組織の生地、加工後2

他の糸たちもこんな感じに!
タテが勝っていて、バランスはすこーし崩れているけれど、これはこれであり。

もう少し加工で縮めてみたら、表情変わるのかなぁと好奇心が沸いてきたので、コインランドリーに走る。

タンブラー仕上げ

ぐるぐる〜と回して、

タンブラー仕上げ後

ぐっと縮まって、目が詰まった!
これはこれで面白いんですが、風合いも少し硬くなっているので、最初のぐらいでいいのかも。


なんでも物は試しで、実験的なことを繰り返して生地作りをしています。
どんな手練れの職人さんでも、織りは加工上げてみないとわからないと言います。
そのぐらい、変化の出る織物の世界は、奥深い。
今回も作ってみて、「嗚呼こんな感じになるのね〜!」という具合に。

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