リボン織り用の残糸たちを使って、ストールを作ろう!と思い立った。
中には師が染めた絣のものもあり、アーカイブとして取っておくのは勿体無い!
というのが僕の考えで。
糸はカタチになってこそ活きるのだ。
そうと決まれば糸の選抜大会が始まる。
タテ糸選びは感性というノリも大事
たくさんある残糸の中から、今回のイメージにあったものをチョイスっす。
この作業は地味に大変だ。
半端なものからそこそこ糸が残っているものまで、写真では収まりきれない量がある。
とりあえず、ざっくりと色ごとに並べて整理。
そこから整経に必要な糸量を計算して、一個一個重さを計る。
これも地味に手間。
自分の感性(ノリ)に従って、タテ糸に使う糸を決定していく!
今回は1/6でリボンが入るので、そこをイメージしつつ。(そんなにテキトーじゃないっす。。)
隠し味ならぬ、隠し糸として
サクサン糸という野蚕のシルクも入れてみる。
これは完全にノリです。笑
そしてあとあと厄介なことになるなんて、この時は気づけず。
でも、このワイルドシルクならではの独特のギラつき方がたまらないっ!
糸が伸びるしキシキシしてるしで、カセからコーンアップするのも一苦労だった。
いざ整経!
ようやく、タテ糸の準備が整ったので整経だ。
これがぁ、どえらぁ、大変!!!!だった。
とにかく、リボンとサクサン糸の相性が悪い。
絡み付こうと邪魔をして、なかなか前に進めないのだ。
でもやるっきゃない!ので、どうすればいいか熟考して、
編み出したハンドテンションを駆使して、少しずつ前に進める。
(ここは極秘なので教えられませんけどネ)
世界中探しても、こんな整経できるやつはいないハズだっ!(たぶん)
なんとか地道に進めてます。
(心の中では、もう2度とこの整経はやらないと誓っています。笑)
リボンも量がバラバラなので、なくなっては繋ぎにいってを繰り返しつつです。
その繋ぎ目が邪魔をすることもたびたび。
結び目を肯定するテキスタイル
織物の世界では、こういった節目(結び目)は嫌われます。
なるべくそれを無くすようにするとロスが生じる、もしくは値引きされるケースがあるのです。
僕はそれが納得できない。
「手仕事」ってワードにはみんな敏感になるのに、その手によって結ばれたものが嫌われる?
繊細なストールの中に、ゴロッとした部分があるのも事実
同時にそれは、確かに人の手によって作られたことの証でもあるのです。
このタテのタイトル
人生とは「挑戦と決断」の連続です。
挑戦の数だけ、自分だけが見る景色があるんだと思っています。
楽しいこともしんどいことも、良かったことも悪かったことも、色々だ。
抽象度を上げてみた時の景色は、きっと極彩色なんだろう。
その色がずっと続いているわけではないのが、人生です。
時に、価値観が変わる様な大きな節目があります。(僕にはある)
その前後で、どう変わるかは人それぞれです。
でもそれは受動的に変わったのではなく、自ら変わることを選択し決断したということです。
それは自らの挑戦によって前に進んだということの証でもあります。
いろんな色があって、たくさんの結び目があること、
それを肯定することが人生だと思うのです。
完成
こんな整経やるんじゃなかった、、、とブツブツ言いながらも、
ようやく完成!
いや〜大変だった。。
ピンクのサシがいい感じに出てくれるといいなぁと願う。
どんなテキスタイルが出来上がるのか楽しみでしょうがないっ!
間違いなく、世界で僕だけしか整経できないスーパーオリジナルタテでっせ!
まとめ
リボンとサクサン糸のタテ整経
絣染めしたリボンの残糸を繋ぎながら、超多色のタテを創りました!
ここからこれはストールになっていきます。
どんな感じになっていくのか、その記事も書いていくのでぜひチェックして下さい。