創作工房糸あそびでは、シルクリボン(4mmのテープ)を使ったテキスタイルを得意としています。
去年新作として生まれたリボンを最大限に活かしたチェック柄
フランスにて「こんなの見たことないっ!」
と某トップデザイナー唸るという大反応もあり、追加となりました。
僕はこのテキスタイルに関して、整経をやっているんですがこれがどえらい大変で。
今回は、その裏側の話です。
同じことを繰り返すなかれ
前回は新作作りの手探り感もあり、パワープレイで整経をしていたわけですが。
今回、同じことやってたらアホですわ。
こうしたらもっと良くなるポイントを具現化するために、まずはデバイス作りからだ!
オリジナルデバイス
ずっと頭の片隅に「どうやって作ろう」があったもんで、良さげなアングルを調達していたのだ。
穴のピッチを変えるべく、ドリルで穴を開けてます。
こっちのパーツは、穴拡張のためドリル。
この作業を繰り返し〜。
ドリルビットが悪いのか、穴ひとつ開けるのも結構苦労しました。
工場パトロールで発見した、何かのパーツを取り付けます。
今回はとりあえず、ゴムで巻き巻き。
(もっとかっちょいい納め方あったら改良するけど)
5個セットして完了!
色々やっていたら、半日仕事でした。
「う〜ん!無駄のないスリムなデバイスだ!」(自己マン降臨)
実はマル秘な情報なので、何ができたのか詳しく説明はしませんけど。
(写真見せとるやないかー!)
リボンチェックの整経
新作デバイスの準備ができたら、いよいよ整経に入ります。
それでも縞割のあるタテは手間がかかるわけですが。
しかも、順番ミスったら終わりなので慎重に進めていきます!
前回はあっち行ってこっち行ってで、いちいち大変だったけど、今回は手元で切り替えて縞を作ることが可能に!
こ〜んな整経になってます!
ひとつずつ間違っていないかチェックしつつで、頭をフル回転しながらなので疲れます。。
けど、大幅に時間短縮して完成!
川の流れのように
最後、ドラムに巻きつけたタテ糸を、ビームに巻きつけてフィニッシュです!
面白いタテを整経しているときは、この工程がとてもビューティフル!
目の前で作業をしていると、没頭してこなすことに意識がいってるんですけどね。
リボンの整経のときは、ドラムへの巻き取り・ビームへの巻き取り、共にテンションに気を使います。
ここをミスすると、”シャトルの杼が飛ぶ”という事故の要因にもなってくるので!
モノ創りの裏側
整経の効率化を考えてデバイスを作ったり、頭をひねりまくったり、テンション調節したり、
テキスタイルが生まれるその裏側では、いろんな試行錯誤をやっています。
今までにない新しいモノを創るためには、設備やデバイスから作らなきゃいけないことが多い。
見えないところでの手間と時間は、すごいカロリーなんです。
今回のリボンチェックは、遠くから見たらよくあるチェック柄なんだけど、近くで見たら初めて見る〜となる面白さがいいなと思っています。
ありそうでなかったもの。
”なかったものが、ある”という、ここの熱量を知ってもらえるとより楽しめるかなと思います。
モノ作り余談
イエローのリボンチェック整経後のゴミ箱見て見たんですけど、、、
チラシ寿司できてました!
以上です〜