あたたかさとやわらかさ、シルクが織りなす格別な布

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今回は、シルクのモール糸を使って何か新しい布が作りたい!

アイデア

僕が布を作るとき、「柄」から発想していくというのは少ない。
だいたい、「」をみてか、「こんな表情にしたい」という思いが出てきてからなんです。
アイデアの着眼が変わると、できる布も違ってくると思うんですよね。

僕はふとシルクモールを見た時、「レトロっぽい柄で織りたい!」と思いました。
モールの糸って、電車の座席のイメージが強いからだと思うんですけど。笑

アイデアはこんな感じで、「ノリ」で決めること多いです。

データ作り

ある程度アイデアが出たら、データ作りに移行します。

レトロ柄ってことで、昔からある「織り組織」に着目してみました。
それをある程度大きいサイズにしてみたら、いい感じになりそうだなと思って!

織り組織データ作成

てことで、サイズを決めて作っていきます。
織物用のデータを作るときは、糸1本を1pixelと考えます。
なので、画面上のサイズと実際織り上がりのサイズは違うんです。
タテ糸の方が多いので、潰れたような画面になります。

織物データ作成

本来のサイズは頭の中にあるので、定規を目の前に計算しながら作ったりもします。

織り組織データ

これは、組織図の作成をしています。
「柄」のデータができると、そこに「織り」のデータを落とし込んでいきます。
ここで、どんな組織を組むかで、同じ柄でも表情が全然違ってきます。
この辺は、経験を積んでいかないとわからない領域ですけど。

織り組織や耳糸、ヨコ糸の信号を指示入力していきます。
ここまでやれば、一応織りデータの完成です!

試し織り

データができたら、コントローラーに読み込んで試し織りしてみます。
一応と書いたのは、ここで実際に織ってみて決めることがあるからです。
ヨコ糸の打ち込み具合や耳糸の上がり具合、指示した通りにタテ糸が上がっているか、一つ一つチェックしていきます。

試し織り

少し織ってみて、糸使い(ヨコ糸の順番)を変更。
して少し織って、今度はデータサイズ変更。
細かいところも、気になるところは都度修正していきます。
タイムリーに修正できるというところが、自分でデータを作って織る利点なのです!
普通は、「紋彫り屋さん」というデータを作る専門職が間に入ります。

創作

データ作り〜試し織り〜修正を加えまして、ようやく新作「布」できましたー!

シルクモールを使った布

どうでしょう?
なかなか贅沢にモール糸を使ってみました!

織り組織の出方

ここは、KUFUしたポイントです!
ただの四角じゃ面白くないので、こんな組織を入れ込んでみました。
なかなか、、モールの良さが出たんじゃないかな。
ツブツブしていて、可愛く表現できました。

シルクモールを使った布2

こちらは色違い!
使いにくそうな色味だけれど、レトロっぽくてグッド!

シルクモール使った布3

なんだかチョコレート食べたくなる!笑
黒っぽいので、少し柄が潰れ気味だけれど、モールで暖色は鉄板ですね!
色変わるだけでも、ずいぶん印象が変わることがわかると思います。

まとめ

今回は、シルクのモール糸に着眼して新しい「布」を作ってみました。
モールの出す、暖かさにシルクの柔らかさ、それをレトロな柄で表現しました。
織り組織で出すツブツブ感もアクセントになって、贅沢にモールを使う良さが倍増したかなと思います。

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