一糸相伝の絣染め

kasuri

僕のいる創作工房「糸あそび」では、織りだけでなく絣の糸染めも行います。

絣染めの技法には括りや織り締めなど色々とありますが、

当工房では漬け染めと呼ばれる技法で表現しています。

師曰く、

「習得するのに1千万以上注ぎ込んだ。」

らしい。。

そんな染めを相伝し、日々試行錯誤しているので少しご紹介します!

カセと呼ばれる、一定数の糸の束を棒に引っ掛けて漬けます。

漬け染め1

染料濃度、助剤、時間によって、染着具合が変わってくるので、コントロールします。

ここはもう経験で覚えていくしかない。

何よりも色出しは、さらに難しいんです。

浸染とは違って、決まった量を決まった時間でというわけではなく、、、

ほぼほぼ目検によって決めていくことになるんです。

漬け染め2

多色の場合、染める位置を変えて同じように漬けていきます。

この染めの特徴は、色と色の際が重なるということ!

ここの部分が他の絣よりも多くも少なくもコントロール可能なところなんです。

括りでは表現できない、漬け染めならではの良さがここで発揮するのです。

漬け染め3

大変なのは、毎回漬けたら絞る作業が入るところ。

漬け染め4

1回の絣染めを作ろうと思うと、100回以上も雑巾絞りをするような作業が必要になります。

前腕がパンパンになります。汗

でもキッチリ絞らないと、移染といって色が違うところに着いてしまうので大事な作業です。

染め終われば、fix剤に漬け込んで洗って天日干しします。

洗うのも一苦労、中腰の状態で作業することになるのでしんどいです。。

ここも、色が出てしまっては困るので、手を抜くわけにはいきませんが。

天日干し

今回の多色染めの絣、整経をするとこんな感じになりました!

5色染めなんですが、色の重なりもあってもっと多色に見えるな〜。

絣染めの整経

下から見上げると、花火の打ち上げみたいで夏っぽい!

絣染めの整経2

目検による判断が多いので、経験がものを言います。

なので四苦八苦しながら、習得に励んでいます。

改善点も盛り込みつつ、もっとアップデートしたオリジナルの絣染めに仕上げていきたい!

kasuri
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