僕のいる創作工房「糸あそび」では、織りだけでなく絣の糸染めも行います。
絣染めの技法には括りや織り締めなど色々とありますが、
当工房では漬け染めと呼ばれる技法で表現しています。
師曰く、
「習得するのに1千万以上注ぎ込んだ。」
らしい。。
そんな染めを相伝し、日々試行錯誤しているので少しご紹介します!
カセと呼ばれる、一定数の糸の束を棒に引っ掛けて漬けます。
染料濃度、助剤、時間によって、染着具合が変わってくるので、コントロールします。
ここはもう経験で覚えていくしかない。
何よりも色出しは、さらに難しいんです。
浸染とは違って、決まった量を決まった時間でというわけではなく、、、
ほぼほぼ目検によって決めていくことになるんです。
多色の場合、染める位置を変えて同じように漬けていきます。
この染めの特徴は、色と色の際が重なるということ!
ここの部分が他の絣よりも多くも少なくもコントロール可能なところなんです。
括りでは表現できない、漬け染めならではの良さがここで発揮するのです。
大変なのは、毎回漬けたら絞る作業が入るところ。
1回の絣染めを作ろうと思うと、100回以上も雑巾絞りをするような作業が必要になります。
前腕がパンパンになります。汗
でもキッチリ絞らないと、移染といって色が違うところに着いてしまうので大事な作業です。
染め終われば、fix剤に漬け込んで洗って天日干しします。
洗うのも一苦労、中腰の状態で作業することになるのでしんどいです。。
ここも、色が出てしまっては困るので、手を抜くわけにはいきませんが。
今回の多色染めの絣、整経をするとこんな感じになりました!
5色染めなんですが、色の重なりもあってもっと多色に見えるな〜。
下から見上げると、花火の打ち上げみたいで夏っぽい!
目検による判断が多いので、経験がものを言います。
なので四苦八苦しながら、習得に励んでいます。
改善点も盛り込みつつ、もっとアップデートしたオリジナルの絣染めに仕上げていきたい!