伝統is dead!

Monologue

伝統は死んだのだ。

僕はそう決めたのである。

私は工芸と呼ばれるジャンルに属しており、テキスタイル(布など)を創っている。

工芸にはしばしば伝統という前書きが付き、それにより一定の価値を保ってきた節があるわけだが、

僕にはその固定概念によって工芸の進化が閉ざされているように思えてならない。

特に、テキスタイルのように安易に他者(デザイナーやアーティスト)の介入のできない分野はそうである。

というのも、テキスタイルの美の本懐は織物構造にあって、そこを掘り下げていかねば根源的なモノは生まれにくい。

テキスタイルデザイナーもその領域までは到達できず、表層部分の柄や色の構成を整えるに精一杯である。

従って、テキスタイルにおける新しい美の開示は、それそのものを創り出している織人である他ない。

しかしながら、そこを担う織人がほとんどいないのが現状である。

僕はその状況に心の底から絶望した。

そこから、伝統とは何か?・工芸とは何か?・伝統工芸とは何か?、前提となっているものが如何なるものかを考え出した。

その思考はここでは述べないが、一つの決断を自らに下すに至った。

伝統・イズ・dead・!!

この事実を持って、自動化された経験から解き放たれるだろう。全ては動き出す。

工芸の工芸たる本懐を問う。

これを自らに突きつけることに決めたのである。

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